ディズニーでは、アーティストが成長するようにと、スタジオの中で様々のクラスが行われます。健康を保つようにヨガだとかマラソンだとか。コンピューターのソフトを学ぶクラスや、人物絵を描くクラスなどなど。好きなものに自由に参加できるのだけれど、その中の一つで今週から”演技”のクラスが始まりました。
アニメーションなのに演技?と思う人も多いと思うけれど、アニメーターこそ、絵で表す俳優と言われているのです。キャラクターになりきって、キャラクターの感じる感情、しぐさ、信じられるキャラクターを演じるのは、俳優もアニメーターも一緒だということです。
多くのディズニーアニメーターも、この演技のことに詳しく講義を開くひとが多いです。映画をみて、いい俳優の演技の仕方をとにかく分析する。まばたき一つでも、どう瞬いているか。目がなにを見ているか。聞けば聞くほど深いもので、私も演技についてもっと学びたいと思い、クラスをとることにしました。
私たちの先生はMichelle C. Bonilla というテレビ、映画、舞台すべてをしている人。
今はアメリカのテレビ番組ERにもでているらしい。すらっとした、とってもかっこいい女性です。
私が前にとった演技の先生は、どっちかというととっても強引な印象でした。でも彼女はとっても自然で、周りからよりよいものをとりだそうとしてくれる人。
彼女がつかう演技法はロシアから進出したMeisner法ということ。役になりきるのではなくて、自分の本当の心の底にある感情をつかって表現するというもの。(私が理解したかぎり、、、)
最初の練習は、リピテイションといって、2人が見つめ合って向き合い、”自分が感じる感情、相手によって起きる感情、目に見えるもの”をことばに表し、その単語を言い合う。例えば、
A:"nervous" (緊張)
B:"nervous" (緊張)
A:"nervous" (緊張)
B:"excited" (期待)
A:"excited" (期待)
B:"excited" (期待)
A:"excited" (期待)
キーは、自分に素直になって、心の奥そこにある真実の感情はなにかを探ること。そして、人の感情はかわっていくということ。この場合、緊張から期待になってそこからまたかわっていいく。同じ感情がず〜っと続くことはない。そして、感情はほかの人との関係によって変わっていくということ。
私はと〜ってもシャイなので、すっごく緊張していたけれど、リピテイションがはじまって、相手と話していくうちに、周りがなくなり、自分と相手の2人だけの関係になったようでした。すごくオープンになるかんじ。でも難しいのは、感情を言葉に表すこと。ミッシェルが言っていたのは、俳優にはきちんと黒と白の感情が必要ということ。グレー(瞑想をしてリラックスしているときなどの感情)はないということ。
その後、簡単な台詞を2人で言い合うのだけれど、不思議なことに、リピテイションをすればするほど、相手と心が一つになって、台詞が大きく変わっていく。
ポイントは、いい俳優は、自分自分”私をみて!”というのではなくて、ほかの俳優とどれだけ関係を築く感情が生まれるか、ということ。
2日目(6回のセッション)には、今度は、目をつむり、相手の背中だけを感じて、同じレピテイションをする。この時にちがうのは、感情は目でみえるものから得るだけではないということ。
私が感じたのは、1回目とはまた違った経験でした。相手の体温を感じて、そこからどんな感情が生まれるか。感情とは心の底にあるオーガニックな所から生まれるということ。
役を演じるときに必要な原点は
"what am I feeling?" (自分は何を感じているか)
"What do I feel about other person?" (相手にたいして何を感じているか)
私はこの時、有名なアニメーターGlen Kean(アリエル、野獣、アラジン、ターザンなど)が言っていたのを思い出した。彼はアニメートするとき、そのキャラクターの感じている感情にちかい、自分が経験した感情を思い出して描いているという。
ターザンがジェーンの手を始めて見る目。(僕と同じ手だ、、、)という感情。グレンは、自分の娘が始めて生まれたときに、彼女の小さい手をみて、(僕と同じ手だ、、)という感情を表したという。
あと4回のクラス。学べるだけ学びたいと思います。アニメーションも深いけど、演技も深い。深いな〜、、、、。
PS。マットのママが送ってくれた写真です。ルークは今月末2歳の誕生日をむかえるので、北カリフォルニアへ遊びに行きます。2人ともかわいいな〜。早く会いたいです。
Friday, August 8, 2008
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